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ボトックスと多汗症

これから夏の暑い季節を迎えますね。ちょっと外に出掛けるだけで脇の下が汗でベットリしてしまい、周囲の目も気になる。汗かきな方には悩ましい時期が迫っています。

汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺とがあります。この2つの汗腺は体の分布や汗の内容、臭いが異なります。エクリン腺は体のいたる所に分布していて、肉眼では見えない小さな汗管口から分泌されます。その成分は99%以上が水分なので、サラッとしていて臭いもほとんどありません。体温を調節する大切な働きの他、緊張や不安に伴う発汗もエクリン腺からの分泌です。皮膚を酸性に保ち、細菌の繁殖を抑える効果があります。いわゆる汗かきの体質は生後3年までに育った環境が影響すると考えられています。暑い地域で育った人は汗腺の活動がより活発になるのです。

アポクリン腺は脇の下、おへそ、耳の穴、乳輪、性器など体の特定の部位に分布する大きな汗腺で、毛穴と出口を共有しています。成長とともに発達し、思春期には活発に活動するようになります。アポクリン腺の汗は皮脂線の皮脂と混じるため、タンパク質、脂質、糖質、アンモニアなどの様々な成分を含み、粘り気があります。そのため細菌が繁殖しやすく、発酵により独特の強い臭いを発し、ワキガ臭となります。

多汗症の最も身近な治療法は塩化アルミニウムパウダーの投与です。化学反応でできた水酸化アルミニウムで毛穴を塞ぐという治療ですが、毎日根気よく続けなければならない煩わしさがあります。


ボトックスは多汗症にも有効です。ボトックスはエクリン腺の分泌に関係するアセチルコリンの作用を抑制します。発汗を抑えたい局所の部位に投与すると、数日してから注射した部位の汗が出にくくなります。イソジンとスターチを用いた方法で汗のかきやすい部位を特定し、ボトックスを1cmの間隔で適当な深さに注射していきます。両脇で30−40分程度で終了します。ボトックスはアポクリン腺の分泌を直接抑える作用はありませんが、他の作用を通じて間接的にワキガの臭いを軽減する効果を期待できます。

一般に多汗症に対するボトックスの効果は3−6か月続きます。そのため、オススメの施術時期は暑い夏の訪れる前の5−6月です。煩わしい汗かきから解放され、爽やかな夏を過ごすことができるのです。



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