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男性の薄毛治療:最強の組み合わせ

男性の薄毛で最も多いのは男性型脱毛症(AGA)です。AGAは甲状腺機能低下症などの明らかな原因疾患がなく、主に遺伝によりもたらされる体質的脱毛に属します。AGAの進行には個人差があり、その初発の年齢やその後の進行パターンは様々です。頭髪の薄い男性の複雑な心理はそうでない男性や女性にはわかりにくい特別なものです。そうした悩みを軽減するために現在実用化されているAGAの治療は大きく2つに分かれます。


まず毛根に栄養を送る血行を改善する治療です。毛根部への栄養供給を増やし、毛根細胞を活性化します。血管拡張剤であるミノキシジルが代表的な薬で、ローションとして頭皮に直接投与する方法は以前より広く行われています。市販薬ですので容易に入手することができ、1日2回、毎日根気良く続けることが大切です。


このミノキシジルを内服する治療もあります。ミノキシジルは元々降圧剤であり、難治性高血圧の治療に現在でも使われています。服用を始め数週間もすると次第に頭髪が増えてきます。その効果に驚かれる方も少なくありません。内服薬ですので薬は全身に回り、頭髪ばかりでなく体毛も生えてきます。低血圧の方は使用できません。


もう一つの方法はAGAの主因と考えられる男性ホルモンをブロックすることです。男性ホルモンにはテストステロンとジヒドロテストステロン(DHT)の2種類があり、前者が5alpha-還元酵素によりDHTに変換されます。AGAではDHTの毛根細胞への作用により毛包のミニチュア化や硬毛の軟化が起きており、毛髪の伸長が抑制されています。この酵素を阻害することでDHTの産生を抑え、毛髪を増やすのがフィナステリド(商品名プロペチア)という内服薬です。DHTは思春期以降、ニキビや前立腺肥大などの好ましくない影響ももたらします。フィナステリドの内服開始1年後には60%の男性に頭髪の改善(進行なしを含めると98%)がみられます。性欲や精子生成、筋肉や骨格の維持に必要なテストステロンには影響が少なく、男性機能障害はまれです。皮脂の過剰分泌を起こすDHTを減らし、中年以降の脂ぎった感じや加齢臭を改善する効果もあります。フィナステリドは前立腺癌の治療にも使われています。


現在、男性の薄毛治療の最強の組み合わせはミノキシジルとフィナステリドの併用療法と思われます。暫くぶりに会った知人にその変わり様に驚かれたという嬉しい声もお聞きします。いずれも処方薬ですので、薬が自分の身体に合っているのか、副作用の内容などについて医師からしっかりとご説明いたします。



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